放浪13日目-タートンのお祭りにゲリラ参加。迎え入れてくれた。
世界放浪13日目。
今日は素晴らしい事があった。
うまく文字にしたためられるだろうか。
タートンの朝はとても気持ちよく、
夜は肌寒いくらいだった。
朝は10時くらいまで眠り12時くらいまでゲストハウスの川が見えるロビーで景色を見ながら過ごしていた。
12:30頃お散歩に出かける事にした。
チェンマイ方面に歩いていると奥の方にポツンと食堂があった。
食事をとっていると
何やら低音ミュージックが流れている。
車からパリピな音楽が流れているのかと思っていたが、どうやら音楽はバカでかい。
何だろうと様子を見に行く。
ぼちぼち広い駐車場に屋台のようなパラソルが出ている。
市場かなと寄って行く。
すると屋台はちらほらとしかなく、後はベンチや椅子が並んで地元民らしき人が休憩している。
何だろう。
出ている屋台に民族衣装などが売っていたので見てみることに。素晴らしい。
民族工芸品ではあるが、色々使いや柄、パターンなどは芸術である。
この世界の旅で工芸品と芸術品の違いが国によってどのように違うのかも考えていけたらなぁと思う。
一通り見終わったので音の根元がある場所へ。
私がいた所は裏口で周りはコンクリートに囲まれ、一箇所だけフェンスの柵で出入り口が作られている場所があった。
(道路に面した入り口もあった。)
休憩場所にはカラフルな衣装を身にまとった人々がいる。
民族衣装というわけではないが、日本でいう着物の様な物だろうか。
タイの衣装を身にまとった人々がいる。
会場の中に入るとそこはクラブの様な感じで爆音のタイミュージックと共に老若男女問わず踊っている人がひしめき合っていた。
ダンス会場は奥と手前で二箇所あり、
演奏家の生演奏でお送りしている。
ライブハウスばりに音がでかい。
音楽が入れ替り演奏が止まった際、
耳が変になるくらいの爆音である。
奥の会場でおじいちゃんから若者までとにかく踊っている。
私たちはその様子を見ていた。
すると向こうからおばちゃんが話しかけてきてくれた。
フォトオッケー?
と聞くと
もちろん!どんどん撮って!
と快く快諾してくれた。
こっちに来て一緒に踊ろうよ!と声をかけてくれた。
私たちは一緒に踊る事にした。
時折飲み物やお惣菜が配られた。
無料である。
謎の黒いゼリーが入ったカフェオレの様なものにきな粉がかかった様なもの。
むたくそ甘い。うまい。
一見おでんの様な食べ物。
タイでよくある茹でた肉団子とうっすら甘い茹でてある練り物の様なものに甘辛いタレがかかった一品。さっぱりと後味を引きずらない味でパクパク食べれてしまう。うまい。
サトウキビのようなものでかじって汁を吸って、カスは吐き出す。
んー、微妙だが気分は美味しく頂いた。
ひとまず腹ごしらえをしてダンスに戻る。
どうやら靴は脱ぐ様だ。
靴下はギリオッケーみたいなので靴下で踊る事にした。
皆、足にブレスレットの様な飾りをつけている。
笑顔で踊っている。
時折すれ違う人同士で手を合わせ挨拶をする。
手を合わせた後、両手で頭をちょんと触る仕草をしている。作法なのだろうか。
踊っていると何やら瓶を持った人がうろついているのが見える。
私にも近づいて来た。
ウィスキー?
と聞かれる。もちろん
イエス。
と答える。
瓶キャップ並々とウィスキーが注がれる。
私はグイッと一気に口に含みクッと飲み干した。舌が痺れる。
この外国人イケるぞ!
てな感じになり、ウィスキーをショットで6-7杯は飲んだ。
ほかのおっちゃん達同士もまるで挨拶の様に
おっ。踊ってる?まぁ飲めよ。
みたいな感じで皆ウィスキーをのんでいる。
酔ってテンションあげて踊るぞ〜みたいな感じらしい。ベロベロである。
踊っているとタイでよく見かけるお花の首飾りをかけてくれた。
音楽隊の皆もビールちょっと欲しいと私が言ったら
こいつイケるぞ!
と生ぬるいビールにみんなで集まって氷を入れてくれた。
一緒に写真を撮った。
音楽隊のおじいちゃんからもお花の首飾りをもらった。
ありがとうセンキューコープンカーとおじいちゃんとハグ。
笑顔である。
とにかくタイダンスを踊りまくった。
第1会場で40分くらい休みなく音楽演奏があった後、第2会場で再び40分くらい音楽演奏がある。
写真をたくさん撮るのを忘れていた。
踊りながら撮っていたのでブレブレである。
本当に優しい。
目が会うたびに笑顔になってくれる。
12:30に散歩に出てご飯を食べた後からなのでおそらく13:30頃に踊りはじめ、終わったのが20:00であった。
私は一生に一度あるか無いかの機会。
図々しく最後まで踊ろうと思い残る事に。
踊っている際にちょいちょい気にかけてくれたマザーがいた。
人休憩している時にそのマザーファミリーの少女とお姉さんが話しかけて来てくれた。
スマホの翻訳を使って色々聞き出した。
このお祭りは神様のお祭りだそうな。
年に1回開催されるそうな。
私はこのお祭りに参加できてとても嬉しい
という旨をGoogle翻訳を信じて伝えた。
後3日間タートンにお邪魔します。
とも伝えたら
ノープロブレム!ウェルカムトゥータートン!
と笑顔で答えてくれた。
私は嬉しさと何とも言えない感動の気持ちで胸がいっぱいになって呼吸が苦しくなるほどだった。
話しかけて来てくれたのは13歳の少女と33歳のお姉さん。マザーは57歳との事。
待っている何やら笹に包まれた米を潰して豆と一緒に蒸したような物と野菜炒めをもらった。
味は薄味だが、なんだか無意識に口に入れたくなってしまうおにぎりみたいなものだろうか。うまい。
写真を撮っていたら少女が爆笑していた。
ニンニクの野菜炒め。ニンニクが効いていてうまい。
さらには一緒に夕ご飯を食べないかとお誘いしてくれた。
是非参加したい!
と私は答えた。
泊まるところはあるのか?など聞いてくれた。
ハッ!
世界の果てまでイッテQのビンテージ武井さんの田舎に泊まろう企画ができるぞ!!!
とか心の中で思いつつ、
きっと泊まるところがないと言ったら
うちにおいでよ!となるような雰囲気がメタクソ醸し出されていたが、私はそこまでご迷惑になることはできず。
アップルゲストハウスに泊まっている旨を伝えた。
会場は20:00を近づくにつれ第1会場は片付けられ椅子と机が出始めビールやつまみがではじめる。
日本でいう自治会のお祭りのような雰囲気が漂う。
マザーが踊りを終え、衣装を着替えて戻ってきた。
私たちはマザーズファミリーと共にご飯を食べに行くことに。
お世話になった皆さんにコップンカーと手を合わせ深々とお礼。
会場裏の駐車場にある車に向かう。
4駆のでかい車の荷台にのりこむ。
夜の風が心地よい。
タートンに来た時のバス停すぐにある食堂に到着した。
途中パパとも合流した。
何が食べたい?と聞かれおススメを聞く。
もちろん
ノースパイシー
と伝えた。
すると魚は大丈夫か、肉は大丈夫かと次から次へと聞かれてんやわんや。
ひとまずお姉さんに任せる。
フリーWiFiが食堂にあるではないか!
早速接続。
昼間踊っている時に何やら封筒のようなものをもらったのだが、マザーに封筒を見せてごらんと言われて見せた。
どうやらこれは何かの招待状らしい。
しかし私は旅の道中根無し草。
滞在日数など伝えたら、どうやら行けないようだ。
招待状はマザーが回収してしまったので写真がない、、、。
なんて書いてあったか調べようと思ったのだが、、、笑
とまあ、そんなやりくりをしていたら料理が次から次へと出てくる出てくる。
5-6皿のおかずが出てくる。
ライスやスープをまず皆で取り分ける。
そのあとは頂きますをしておかずにありつく。
皆と一緒だったので写真を撮っていないが、
1品目:鳥のつくねと野菜と白滝のような透明の麺が入ったスープ
味は塩味でさっぱりした中にもつくねから出る旨味がきいている。うまい。
2品目:エビを卵で閉じたもの。
エビがプリッとしているところに卵の柔らかさがマッチしている。ライスが進む。うまい。
3品目:ぶつ切りにした白身魚と生姜を細く切ったものと一緒にカリッと揚げたもの。
太い骨がちらほらあるが、カリッとした揚げ具合に白身は柔らかく、細く切られた生姜の香りが揚がった香ばしさとあっている。うまい。
4品目:玉ねぎやインゲン、パプリカを炒め、とろみのついたタレであえた野菜炒め。
揚げ物が多い中、優しいとろみと甘辛さで野菜との組み合わせが良い。ライスとも会う。うまい。
5品目:豚肉のリブで骨まわりについた肉を骨と一緒に甘辛く味付けされたもの
肉は臭みもなく、骨の周りに肉が付いているので食べるところは若干少なかったものの、味が少し強めに付いているのでライスが進む。うまい。
6品目:魚のフライと野菜を甘辛ダレであえたもの。
白身の魚を揚げたものたら野菜などと一緒に甘辛い味付けになっている。骨が若干の気になるが、揚げた香ばしさが食欲を引き立てる。うまい。
かなり満腹になった。
そしたらお姉さんがお会計はいらないよ
とご馳走してくれることに!
まさか、、、本当に感謝しかない。
マザーが何かを言っていて、お姉さんがグーグルで翻訳してくれた。
画面には「残念」の文字と画面越しに見えるマザーの寂しそうな顔。
きっとお別れが寂しいという事だろうか。
私もだよと表情で伝える。
さらに帰りはゲストハウス前まで送ってくれる事に。
どう感謝を伝えたら良いか。
最後はマザーと強いハグ。頬にキスも忘れずに。
お姉さんと少女にともハグ。
本当にありがとうと伝えた。
マザーは私たちが踊る時に踊り方を教えてくれたり、ウィスキーを勧めてくるおっちゃんを制してくれたり、ここから写真撮りな!と場所まで連れて行ってくれたり。
突然お祭りに乱入した外国人なのにここまでお世話をしてくださって。
ありがとうマザー。
私はこれからもずっとマザーのことは忘れないよ。
今思い出しながら日記を綴っているとまぶたの裏が熱くなる。
まだ昨日の事だが、マザーに会いたい。
皆に会いたい。あの暑いタイのビートに乗ってウィスキー呑んで踊りたい。
この出会いは奇跡であった。
ゲストハウスを追い出されなければきっとこの日曜日のお祭りに出会っていなかっただろう。
また来年もタイに行きたいと思ったタートンの1日であった。
本日はここまで。
それではまた。