放浪68日目-バラナシ到着
インド列車の朝は早い。
6時前にはチャイ売りが通路を横切る。
中々快適なスリーパークラス。
シートに残る数々のインド人による垢汚れのベタつきが肌に張り付くが思い出である。
朝ごはんに車内販売の出来立てのコロッケのようなヤツを食べる。
隣の車両がキッチン車両だったので、出来立てがすぐに回ってくる。あちあち。
この電車で3回目のコロッケ。
サモサ辛そうだし。
コロッケ美味しい。
けど今朝のコロッケはちとスパイシー。辛い辛い。
割と時間通りに列車は動いている。
列車からガンガーが見える。
バラナシに来た目的はこのガンガー。
ガンジス川である。
あぁ、これがガンジス。
8時過ぎ。
30分遅れだが、バラナシジャンクション駅に到着した。
天気は雨。
昨日の11時から8:00なので、実に19時間の旅。
バラナシの第一の目的地は久美子ハウス。
駅でリクシャーと値切り交渉。
ゴートウリヤー交差点まで150ルピから値下げできなかったが、ゴートウリヤーの交差点まででは無く、久美子ハウス近くまでの交渉に成功した。
土砂降り。
近くの道で降ろされた。
小道に入ると途端に場所がわからなくなった。
まずは川沿いに出ることに。
小道から階段を下るとガンガーが。
水は茶色く濁っているのかと思ったがそうでもなかった。
深い緑の川辺には雨季だがまだ少し浜があり、流れのゆるい川べりには水草が船の隙間を埋めている。
階段を下る途中、祭司さんが話しかけてきた。
久美子ハウスはどこかを聞くとあっちだと教えてくれた。
川沿いでは雨にもかかわらずガンジスに浸かる人々。
野犬がお互いの縄張りを主張している。
縄張り争いに気を取られていたら久美子ハウスを過ぎていたようだ。
再び道行くインド人に聞いて無事到着。
久美子ハウスの扉は小さい。
部屋からはガンガーが望める。
川沿いでは船を修復するため、木を金槌で叩く音がこだまする。
時折犬の縄張り争いもハーモニーする。
ガンガー沿いの生活の営みの音が心地よい。
最高のロケーション。
ひと段落ついた頃、
プリーで出会った旅人さんに教えてもらったラッシー屋さんへ行くことに。
ババラッシー。
インスタ映えする食べるラッシー。
とってもボリューミーで美味しかった。
80ルピ
その後日本食も食べたくなったのでめぐカフェさんへ。
久々の日本食。250ルピ。
インドストリート。
時はゆったりと。楽しく。
生活が流れている。
旅人が時にその町に沈没してしまう、その気持ちがわかる。
いくつか転々とする中で、自分の性に合う町があるのだ。
自分の性に合う町を見つけ、滞在できることほど幸せなことはないのかもしれない。
久美子ハウスでも、幾人か滞在していた。
皆それぞれの旅があり、インドが好きなようだ。
久美子ハウスの部屋ではボートの音や船造りの音、川べりで遊ぶ子どもたちの音が囁くように心地よく聞こえる。
川から吹く風もふわりと部屋を訪れる。
本日はここまで。
それではまた。